京急プレミアポイントの拡充の雑感

1月16日、京急から鉄道乗車ポイントを導入することが発表されました。

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鉄道各社で広がる回数券の代替サービスの波がついに京急にも来たか…と今年度に入ってから幾度目の隔世の感を覚えていました。

還元率を見る

さて、還元率を回数券と比較すると、8回目以降は支払った運賃の割合がそのまま還元率になるので…10%還元の普通回数券に比べても若干見劣ってしまいます。これを超えるのは月24回以上(概算で月12往復以上)のモバイルPASMO、12%のポイント付与のみです。また、土・休日割引回数券(サンキューチケット)なら40%還元ですので、見劣りさがさらに際立つかと思います。さらに、ポイントは1か月ごとに締めるのに対して、回数券の有効期限は3か月間もあります。回数券利用者からすれば、これは改悪と言っても差し支えありません。

改悪だが…?

きっぷの制度が変わる点で見れば、確かにこれは改悪です。しかし、影響のある人は限られてくると思います。というのも、現時点で利用者は多くはPASMOを始めとしたICカードを利用しているからです。
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例えばこちらのアンケート。2年前のもので、京急沿線だけでなく首都圏に住む人たちを対象としたものではありますが、ICの利用率が92.5%と圧倒的、きっぷは7.5%に留まっています。つまり、回数券を始めとしたきっぷは既に使われなくなっているのです。他の同じようなアンケートでも、鉄道はIC乗車券が圧倒的なシェアであることは同様でした。本来であれば京急線でのきっぷ利用者数の統計があればよかったのですが、残念ながら見つけられませんでした。

ポイントサービスが回数券より優っている点

京急の回数券は乗車区間を指定する、いわゆる区間制と言われる方式です。対して、今回のポイントサービスは金額制ですから、この点は改善点です。
また、ポイントサービスは10回以上乗らなくとも、わずかながら還元される点も良いところです。回数券を買うほどの利用が見込めない場合はもちろん、思いがけず利用した場合も取りこぼしがありません。回数券を買ったはいいものの、有効期限までに使いきれずに持て余すこともありません。恥ずかしながら回数券を使い切れずに払い戻したことがあります。
すなわち、
・回数券を買うほど頻繁に乗らない人
・月にどのくらい乗るか分からない人
にとってはこのサービスは得でしかありません。出かける時は京急を使うけど、回数券を買うほどじゃないって人は結構いると思うのです。とはいえ還元率はそれほどでもありませんから、おまけ程度なものですが。

ポイントの還元先

でも京急プレミアポイントってICカードにチャージできないから使いどころが少ないんだよなあ…しかも500円単位でしか使えないし…それって回数券の代わりになるのか…?


>2024年4月5日から、たまった京急プレミアポイントをPASMOへチャージできるほか、各種サービスの割引や交換が可能なクーポンコードが取得できる新サービスを開始いたします。
>1ポイント=1円単位でのポイント利用(※一部加盟店を除く)やセブン銀行ATMでのPASMOチャージなどポイントの利用用途を拡充いたします。


この2文を見てZweiglinieの手首がドリルと化しました。ポイントをPASMOにチャージできるなんてやるじゃないか。できれば学生時代に実現してほしかった!!!!!!!!!

迷い

京急プレミアポイントがPASMOにチャージできるようになることで、実家暮らしの私にもモバイルPASMO+京急カードが普段使いの選択肢に入ってきました。
とはいえ、今の私の普段使いはモバイルSuica+ビューカードで、ビューカードは最近年会費を支払ったばかりの微妙な時期。SuicaPASMOの2枚持ちは管理が煩雑になる上に、iPhoneのエクスプレスカードの仕様も厄介です。2種類のカードを普段から使い分けることはやりたくありません…。うっかり使うカードを間違えてポイントを取りこぼすことは目に見えています。となれば、モバイルSuica+ビューカードJREポイントを集めるか、モバイルPASMO+京急カードで京急プレミアポイントを集めるかの2択を選ばないといけなくなります。これすごい迷うんですよね…。定期券にしているカードに合わせるのが手っ取り早いですが、生憎私は無職で定期券を持っていないので、これといった判断材料が少ないのです。
とりあえず、手持ちのモバイルPASMO京急プレミアポイントに登録しようとは思いますが、普段使いにするかは保留とすることにします。サービス開始は4月でまだ時間がありますからね。決断は先送りしても問題ないんじゃないでしょうか。と言いながら4月になって「1月中に決断しておけば損しなかったのに!」と後悔してなければいいのですが。

さらなるモバイル化のために

京急の鉄道乗車ポイントはモバイルPASMOを優遇していますが、これは西武の乗車ポイントサービスや東武のトブポマイルなどでも同様で、鉄道各社はモバイル化を推進していることが分かります。カードの発行であったり券売機であったりを削減したいのでしょうね。
ただプレスの文面を見る限りは、モバイルPASMOであってもセブン銀行ATMを介さないとチャージできないようですね。折角モバイル化を推進したい訳ですから、トブポマイルやモバイルSuica+JREポイントと同様に、スマホ一台で済ませられれば便利なのになあと思います。
この他にもIC乗車券のモバイル化には様々な課題というか欠点というか個人的な文句と言うかがありますが、それはまた別の機会にしましょうかね。

結言

ここまで書いてもやっぱりモバイルSuicaとモバイルPASMOどっちにするか迷うんですよね。4月まで延々悩み続けることになりそうですが、どうしましょうか?ねえ?
ということで、迷うほどには魅力あるサービスだと思いますので、京急の定期券を持っている人は登録してみてはいかがでしょうか。